バス釣り最初の1本(竿・リール・糸):スピニングタックル

タックル論

この記事は初心者の方、初心者に教える機会がある方、今まで気にしていなかったタックルの表記などについて基礎から確認してみようという方などの参考に少しでもなればと思い、執筆しています。途中で長すぎると思ったら、一番下のまとめまで飛んでください(笑)。

目次

はじめに

釣りの中でも最も使う道具の幅が広いバスフィッシング。そのほとんどをカバーするためには最低3タックル(タックル:竿+リール+糸の組み合わせ。正確にはルアーなども含むがこの記事では触れない。)は必要だと思います。いきなり3種類そろえるのは抵抗があると思いますので、まずは最も魚を釣りやすいタックルから紹介します。

最初の1本はスピニングから

スピニングとは、リールの種類です。ハンドルを縦に回すと横に回転(スピン)しながら糸を巻き取ります。スピニングリールに合わせるロッド(竿)は、リールを取り付けるところの逆側に特に何もありません。

スピニングタックルは細いライン(糸)を使って、小さなルアーを投げるのに適しています。小さなルアーのほうが食べやすいのか、大小問わずバスが釣れる確率は高いです。

釣りは釣れた方が上手くなりやすいです。どんな状況でどんなルアーでどのように動かしていたか、そしてどうして釣れたのか。そんな経験が増えれば増えるほど、狙って魚を釣れるようになっていきます。なので、最初の1本はスピニングから始めることをおススメします。

たまーにですが…、スピニングを使っていると「セコ釣り」とバカにしてくるバサー(バス釣りをする人)がいますが、まあ、笑顔でスルーしておきましょう!「それはあなたの価値観でしょ?」です(笑)。合わせる必要はありません。

リールについて

スピニングリールをカタログやHPで調べると、同じ名前のリールでも大量の番手が見つかるはずです。500番~6000番くらいまであると思います。「どんだけあるの!?」と思うことでしょう。「全部買ったらいくら!?」と思…ったり思わなかったりするでしょう(笑)。で、その中でも、バス釣りに最も合う番手は2500番です。

メディア上では2000番や3000番・4000番(シマノというメーカーのリールにはC2500という番手もあります。)を使っている人も見かけますが、彼らは独自進化した釣り方に道具を合わせています。2000番やC2500番を使う人は、近距離での投げやすさや操作性を重視していますし、3000番や4000番を使う人は本来バス釣りのスピニングでは使わないような太い糸を使ったり、遠投性能を重視したりしています。真似するなら経験を積んでからにしたほうが良いと思います。

そして、番手の後ろに “ S とついたものを選びましょう。これはシャロースプール(シャロー:浅い、スプール:ラインを巻くところ)という意味で、バス釣りにちょうど良い糸巻き量になります。ついていないものを選ぶと、ラインを無駄にたくさん巻かなければならなくなります。

また、番手の後ろにHやHG、XGと表記されたものがありますが、これはハイギア、エクストラハイギアという意味です。自転車のギアの切り替えと同じ理屈で、ハンドル1回転の巻き取り量が少し多くなり、少し巻きが重くなります。スピニングの2500番については、ノーマルギアでもハンドル1回転の巻き取り量はそれなりにあるので、初めの1本はハイギアでなくてもいいと思います。

そして、もうひとつ知っていおいて欲しいことがあります。スピニングリールはハンドルを左右どちらにもつけることができます。軽いルアーを繊細に扱うには利き手でロッドを持ったほうがやりやすいです。つまり軽いものを扱うスピニングリールのハンドルは利き手とは逆につけるのが良いということです。

まとめると、「最初のスピニングリールは2500Sという番手を選び、ハンドルは利き手とは逆につけましょう!」ということです。

ロッド(竿)について

スピニングロッド(スピニングリールに合うロッド)も種類がたくさんあります。カタログやHPで見てみると、「さっき見たやつと同じやつがまた出てきた!」「似たような表記なのにちょっと違う!」みたいなことになって、とてもややこしいです。わざとわかりにくくしてるんじゃないか…というレベルですね。まあ、なんでこんなにややこしいかというと、釣り人のワガママが集まった結果です(笑)。で、このなかで注目するポイントは継数長さ強さです。

まず、継数については、1ピースか2ピースが多いです。1ピースは継ぎ目がなく、2ピースは真ん中で継ぎ目があります。(↓2ピースの継ぎ目です。)

1ピースの利点は、感度が高い(ルアーに何かの変化があったときに手元に伝わる情報が多い)ということ。あとは通っぽいこと(笑)。そして1ピースが良いというイメージが世間にもあるので番手が多いこと。そして難点は…使っていないときに邪魔(笑)!2m前後あるので…。さらにぶつけたり挟んだりして壊す確率は2ピースより上がります

2ピースの利点は、1番は保管もしやすく携行しやすいこと。また、継ぎ目がある分、場所によって最適な素材を使い分けることができるので、1ピースより優れた性能を持つ番手も存在します。ただ、継ぎ目での振動のロスがあるので、1ピースより少し感度は劣ることが多いです。さらに言うとカーボン含有率が1ピースの同じモデルより低くなり、これも感度に影響します。

どちらでも良いと思いますが、私は2ピースをおススメします。私は2ピースしか使っていません。プロを目指しているわけでもないですし、家も広くありませんし、釣り専用の車があるわけではないですし…(笑)。

次に長さですが、6フィート3インチ~6フィート8インチをおススメします。先ほども出て来ましたが、2m前後です。これくらいがちょうど良いはずですし、実際ほとんどのスピニングロッドがこの範囲に入っています。女性や子どもはもっと短いほうが良いと言われますが、本当に体が小さいお子さん以外は、上記の長さで十分扱えます。小さいお子さんは5フィート台が良いと思います。

短いロッドは操作性が高く、飛距離は出ません。長いロッドは操作しにくく、飛距離が出ます。逆の関係性です。ですが、6フィート3インチ~6フィート8インチの間であれば、操作性と飛距離のバランスがちょうど良い範囲です。扱いやすくそれなりに飛びます。

最後に強さですが、これはL、M、Hというような表記で表されます。Lはライト、Mはミディアム、Hはヘビーという意味です。そしてこの隙間を埋めるように、UL(ウルトラライト)、ML(ミディアムライト)、MH(ミディアムヘビー)、XH(エクストラヘビー)という表記があります。スピニングロッドは軽いルアーを使うので、良くある番手は、UL、L、MLです。このなかでLのロッドをおススメします。軽量ルアーの汎用性がもっとも高いからです。

ほとんどのメーカーはLを選べば問題ないですが、例外もあります。シマノのロッドはハリがあるのでULでも問題ない番手があります。スペック的にルアー重量が2~7gでテーパーがFという表記ならULでも構いません。ゾディアスやエクスプライドという機種にそういった番手があります。そしてこれらは低価格帯にかかわらずとても使いやすいです。また、メガバスのロッドはアルファベット表記ではなく番号表記で、Lにあたるのは2ですので、F2と表記されたものを選んでください。メガバスの道具はとにかくカッコいいです。

まとめると、「6フィート3インチ~6フィート8インチL2ピースがちょうど良い!」ということです。

補足:テーパーがF(ファスト)、R(レギュラー)、S(スロー)で表されている場合は、ロッドのどの部分良く曲がるかを表しています。Fが先、Rが真ん中、Sは根元がよく曲がります。バス釣り用のロッドの場合、ルアーを繊細に操るので、先調子のロッドが適しており、FF、F、RFが多いです。FFだと慣れが必要で、RF(レギュラーファスト)だと、軽いルアーを繊細に扱うには少しロッドがダルいように感じると思います。最初は私も分からなかったですが…(苦笑)。これとは別にハイとローでテーパーを表すことがありますが、この場合は、ロッドの先と根元の太さの差を表しています。ハイテーパーが差が大きく、ローテーパーは差が小さいです。こちらはスペック表の中に表記されていません。先径と元径が表記されていればある程度分かりますが、そこは意識しなくてもいいと思います。

ライン(糸)について

バス釣りに使うラインはナイロンフロロカーボンPEという素材別に3種類あります。バス釣りにおいて汎用性と使いやすさのバランスが良いのはフロロカーボンです。ナイロンのほうがトラブルが少ないですが、感度や耐摩耗性(擦れに対する強度)でフロロカーボンの方がかなり上回っていますし、PEは少し専門性が高いです。

スピニングタックルに使うラインの太さはだいたい3ポンド~6ポンドになります。パッケージに書いてあるlbをポンドと読みます。最初は4ポンドか5ポンドがちょうど良いと思います。1ポンドで0.45kgくらいなので、2kgくらいのものを吊り下げるのが限界ということですが、結び目近くはもっと簡単に切れますので注意しましょう。大きい魚が釣れた場合は、バスの口を水面まで上げて下あごをつかむか、ランディングネット(ランディング:魚を取り込むこと、ネット:網)ですくいましょう。

そしてラインだけは、スピニングの最初の1本と仮定すると、私の中では1択です。メーカーとシリーズを指定して強くおススメします。クレハのシーガーR18というシリーズです。最上位のフロロリミテッドから、低価格帯のフロロマイスターまで数シリーズあります。ポイントは線径(太さ)で、これはナイロンラインを基準にポンド数に応じて規格が決められているのですが、フロロカーボンで直線強度(引っ張る力)を出すのが難しく、多くのラインメーカーはこの規格の線径を超えてしまっています。強度は4ポンドなのに太さは5ポンドに近いといった感じです。それに対してクレハのシーガーは低価格のシリーズでも、ナイロンの規格にぴったりです。フロロリミテッドに至っては、余裕過ぎて4ポンドの太さで5ポンドの強度があります。はっきりとレベルが違います。細くてしなやかで扱いやすく強いです。唯一突っ込みどころがあるとしたら、よく飛ぶわけではないということくらいです。別に飛ばないわけではなく、十分飛びます。学校のテストで100点近い点数連発のなかで80点があると目立つくらいです(笑)。ただし、フロロリミテッドハードBASSというシリーズだけは硬くて上級者向きなのでパスしてください。

ちなみに、他社の製品でも、おそらくクレハの工場で作った製品(OEMといいます)がありますのでそちらも素晴らしいです。パッケージやスペック、ラインナップなどを見ればなんとなくわかります。例えば…4.5ポンドがラインナップの中にないなぁとか…(小声)。具体的に名前をお伝えしたいのですが、万が一違ったらデマを流すことになりますので、控えます。ですが結局、線径に注目してもらえば良くて、4ポンドなら0.165、5ポンドなら0.185です。これを満たしているかどうかをチェックしてみてください。

誤解のないようにお伝えしておきますが、最初に使う細いラインはシーガーが良いというだけで、私はサンラインのFCスナイパーやサンヨーナイロンのGT-Rなども愛用しています。

まとめ

長々と説明してきましたが、まとめると、まず最初の1本はスピニング、そして選ぶべきタックルは2500Sのリールハンドルは利き手と逆につける、6フィート3インチから6フィート8インチのLクラスの2ピースロッド(※メーカーによる例外あり)、ラインは4ポンドか5ポンドのシーガーR18シリーズ(笑)。これだけ長々と説明してきたのにこれだけにまとまるという…(苦笑)。

ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました。お疲れさまでした。少しでも参考になれば幸いです。まとめまで飛んできてくれた方(笑)、結論の中に疑問点などがあればそこだけ戻って見てみてくださいね!

次回は、今回の内容のロッドとリールについて、メーカーやシリーズ、最初の1本に適した機種について、価格帯別に説明していきたいと思います。よろしければまた見に来てください。よろしくお願いします。ありがとうございました!

コメント

タイトルとURLをコピーしました